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ランナーと肩甲骨・骨盤

Author:Yoshifumi Mahara - 2017年3月12日

こんにちは。

 

今の時期は週末ごとに各地でマラソン大会が行われています。

 

先日は東京マラソンやびわ湖毎日マラソンなど、世界選手権の代表選考レースもありました。

私は日曜日は仕事なので、それらのテレビ中継は録画で見ています。

 

それらの大会を見ていて、日本人の選手とアフリカ系の選手では、身体の使い方に大きな違いがあると感じました。

 

今回はそのことについて書いていきます。

ただし、フォームを考える際のヒントにはなるかもしれませんが、必ずしもどちらが正しいという意味ではないので、その点は注意してくださいね。

 

トップ選手たちの腕の振りに注目してみると、日本人のランナーは肘を浅く曲げて低い位置で動かしている選手が多いのに対し、アフリカ系のランナーは肘を深く曲げて高い位置で動かしている選手が多いです。

 

そして正面から見ると、日本人のランナーは頭も肩もほとんど動かないのに対し、アフリカ系のランナーは肩が大きく動いているように見えます。

 

見方によっては日本人のランナーの方が左右へのブレが少なく、アフリカ系のランナーの方が無駄な動きが大きいように見えるかもしれません。

 

しかし、アフリカ系のランナーも肩は大きく動いていますが、身体の中心軸はぶれていないので頭は大きくは動きません。

 

その違いは何なのかと考えると、日本人のランナーは肘から肩にかけて上腕部を中心に肩甲帯を動かしているのに対して、アフリカ系のランナーは肩甲帯全体を動かしています。

 

とはいえ、日本人のランナーもこれらの大会で上位を走っているのは国内トップクラスのランナーですので、肩甲骨の動きも一般の市民ランナーと比べると大きいです。

 

ただ、アフリカ系のランナーは日本人ランナーと比べると大袈裟に見えるくらい、肩甲帯全体を大きく動かしています。

 

走っている時の肩甲帯の動きというのは、股関節・骨盤の動きとも連動します。

 

この違いというのは、アフリカ系のランナーは元々の骨格として骨盤の前傾が強く、骨盤・股関節をダイナミックに動かして走る傾向があることとも関連しています。

 

それに対して日本人は骨盤の前傾が弱く、小さいストライドでピッチの速い走り方になりやすい傾向があります。

 

これらは元々の骨格的な違いもありますし、どちらが正解ということではありません。

 

腕・肩・肩甲骨回りを大きく動かして大きなストライドでダイナミックに走るフォームでも、あまり腕を振らずに速いピッチで地を這うようなフォームでも、自分に合っていればどちらでも良いと思います。

 

大雑把にアフリカ系のランナーと日本人のランナーと書きましたが、あくまで傾向というだけであって選手それぞれに個人差もあります。

 

結局はその人に合った身体の使い方やフォームというものはあると思います。

 

ただ、ランニングフォームについて考える時に、骨盤や股関節など下半身の動きのみではなくて、上半身との動きとの連動を意識していくことは非常に重要なことです。

 

どちらか一方だけを無理に変えてもバランスを崩したり、故障の原因になってしまうこともあります。

 

ランニングフォームに限ったことではありませんが、身体のバランスを考える時には身体をトータルで考える必要があります。

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