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反り腰と骨盤の傾き

Author:Yoshifumi Mahara - 2016年7月4日

こんにちは。

 

今日は反り腰について。

反り腰というのは、読んでそのまま腰が反りすぎた姿勢のことです。

 

腰の骨(腰椎)は、前彎といって前に彎曲している部分なので、反っていること自体は正常です。

 

しかし、反りすぎてしまっている状態(過剰前彎)だと、腰痛などの症状を引き起こします。

 

さて、この反り腰の時に腰の下にある骨盤は、前に傾いている状態(骨盤前傾)でしょうか、それとも後ろに傾いている状態(骨盤後傾)でしょうか?というのが、今回の本題です。

 

実は以前にも同じテーマで書いたことがあって、「反り腰」「骨盤前傾」「骨盤後傾」などのキーワードでたどり着かれる方も多いようなので、書き方を変えて改めて記事にしてみます。

 

反り腰で骨盤は「骨盤前傾」なのか「骨盤後傾」なのかという問題ですが、答えは「どちらの場合もある」です。

 

というのも、反り腰と言っても異なったタイプがあるからです。

 

まず骨盤が前傾している場合。

 

骨盤前傾の典型的な姿勢は、黒人の方に多いです。

体幹のインナーマッスルである大腰筋が強く、骨盤が前傾して腰が反り、まっすぐ立ってお尻がキュッと上がった状態。

 

実はこの姿勢は問題のある姿勢ではありません。

そして、日本人には少ない姿勢です。

 

今回のテーマの「反り腰」ではなく、骨盤前傾の例として挙げました。

 

では、問題のある「反り腰」の「骨盤前傾」は、どういう状態かというと、私は「見かけ上の骨盤前傾」と呼んでいます。

 

先ほどの大腰筋の強い骨盤前傾と違って、お尻が後ろに出た状態で、胸からお腹のあたりを前に突き出した状態の姿勢です。

 

「見かけ上の骨盤前傾」というのは、腰椎と骨盤の関係で見た場合には、骨盤は前傾していないからです。

 

お尻が後ろに出ているのは、股関節が屈曲している状態で身体が前傾しており、そのまま上体を起こしているために、胸からお腹のあたりを突き出したような姿勢になります。

 

先ほど書いた大腰筋の強い本当の意味での骨盤前傾の場合は、股関節は屈曲しておらず、腰椎と骨盤の関係で見て骨盤そのものが前傾しています。

 

見た目だけで言うと、本来の骨盤前傾の姿勢はお尻が上がって足が長く見えるのに対して、見かけ上の骨盤前傾の姿勢はお尻が出て胴体が長く見えると思います。

 

見かけ上の骨盤前傾の姿勢は、日本人によく見られる姿勢の一つですね。

こちらは背中から腰の筋肉に強い緊張を強いるので、腰痛などの症状にもつながりやすいです。

 

スポーツの分野でも大腰筋を上手く使えることは非常にメリットが多く、骨盤前傾が注目されることも多いのですが、非常に残念なことに「見かけ上の骨盤前傾」と混同している例も多く見受けられます。

 

「見かけ上の骨盤前傾」では、股関節は屈曲したまま小さな動きしかせず、大腰筋はあまり働きません。

間違った見かけ上の骨盤前傾でスポーツをするというのは、それこそ故障の原因になります。

 

インターネットや書籍などでも、そのあたりを間違えたまま紹介している情報も多いので、注意してほしいなと思います。

 

少し話が逸れてしまいましたので、本題に戻します。

 

次に「反り腰」で「骨盤後傾」の姿勢について。

 

この姿勢は、おへその下あたりの下腹を前に突き出して、股関節の前側で支える姿勢です。

腰のあたりからのけ反ったような姿勢の反り腰になります。

 

のけ反ったままだと後ろに倒れるので、背中を丸くして顔を前に出すことでバランスを取ろうとするので、いわゆる猫背の姿勢にもなります。

 

骨盤後傾、反り腰、猫背の組み合わさった姿勢ですね。

男女問わず、腹筋の弱い方に多い姿勢です。

 

また、妊娠・出産後の女性に多い姿勢でもあります。

 

見た目では、お尻が下がって、下腹がポッコリ出ているように見えてしまいます。

 

この姿勢も腰部に負担がかかりやすく、腰痛が起こりやすい姿勢です。

また猫背の姿勢でもあるので、首・肩こりの原因にもなります。

 

今回は、反り腰のタイプについて書いていきましたが、姿勢のタイプは他にもあります。

 

自分の普段の姿勢が、どのような状態であるのかを知っておくことは大事です。

姿勢や身体のバランスについて気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。

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