ランニングと腕振り
Author:Yoshifumi Mahara - 2013年7月26日
腕の振り方も様々
以前に、人によって歩き方や走り方のクセが様々だということを書きました。
腕の振り方だけを見ても、本当に様々なタイプの人がいます。
腕振りのタイプ
とりあえず、何となく思いつくものを挙げてみます。
高い位置で振る人もいれば、低い位置で振る人もいる。
大きく振る人もいれば、あまり振らない人もいる。
縦に真っ直ぐ振る人もいれば、横に振る人もいる。
左右対称の人もいれば、非対称の人もいる。
などなど…
もちろん意識して矯正している人もいるかもしれませんが、その人にとってそれが一番走りやすい振り方なのでしょう。
では、どの振り方が正解でしょうか?
どれが理想的な腕振り?
昨今のランニングブームの影響で、巷にはランニングに関するたくさんの本が売られています。
私も何冊かは読んでみましたが、色々な表現で腕の振り方が説明されていました。
肘を引くとか、脇を開くとか閉じるとか、円を描くようにとか。
どれが正しいのかと言われると答えようがありません。
単に人によって意見が違うだけかもしれませんし、方法が違うだけで同じことを言っているのかもしれないからです。
ただ、私なら「腕は振らない」という説明をします。
腕は振らない
言葉として説明されたときに、理解を妨げている原因は「腕振り」という言葉だと思います。
「腕を振れ」と言われると、ほとんどの人は腕自体を一生懸命に振ってしまいます。
しかし、腕を振るというよりも、肩甲骨の部分が動いているかどうかの方が重要です。
つまり、肩甲骨を動かし、肘の部分では腕の角度を固定して「振らない」ようにします。
肩甲骨は「寄せて下げる」
肩甲骨を動かすといっても、なかなかイメージしづらい人も多いと思います。
近所を走っている人を見ても、実際に肩甲骨がしっかりと動かせているフォームの人は少ないです。
多くの人は、肩が上がったような状態で、腕を振って走っています。
肩が上がったような状態と言っても、腕の位置の高い低いではありません。
腕の位置の高い低いは肩や肘の角度でしかありませんが、そこではなく肩甲骨の位置が問題です。
肩が上がった状態では、肩甲骨は上に上がって外側に開いています。
肩甲骨をしっかりと動かすためには、肩甲骨を「寄せて下げる」ことが大切です。
その時、固定されてさえいれば前腕と上腕の角度は問いません。
肩甲骨の動きが重要なわけ
速く走りたいと思ったら、肩甲骨の動きは重要です。
肩甲骨をしっかりと動かして走っている人は、ゆっくり走っていても速く走れるランナーだと感じさせるフォームをしていることが多いです。
なぜなら、肩甲骨の動きは、股関節の動きとも連動しているからです。
ある程度まで速く走ろうと思ったら、股関節・骨盤部分でのダイナミックな動きは欠かせません。
速いランナーは、ゆっくり走っていても肩甲骨がしっかり動いているので、股関節もスムーズな動きをしています。
反対に肩甲骨があまり動いていないランナーは、股関節の動きも鈍くなっています。
どうしてもスピードが上がらないと感じる人は、「腕振り」を見直して、肩甲骨の動きを意識してみると良いかもしれません。
私自身も肩甲骨の動きを意識するようになって、かなり楽に走れるようになりました。
ただ、速く走るには他の要素も必要なので、「私のレベルの中で」という話ですけどね(笑)
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